「新経済サミット2014」パネルディスカッション総括 熊谷のパート全文

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本日行われた、「新経済サミット2014」総括のパネルディスカッションでお話させて頂いた内容を共有させて頂きます。パネラーは楽天三木谷社長、サイバーエージェントの藤田社長、グリーの田中社長、そしてモデレーターは日本経済新聞社論説委員の関口さんです。

GMOの熊谷です。よろしくお願いします。

関口さんから頂いた宿題について、資料を作って来ました。

映して頂いても宜しいでしょうか。

関口さんから頂いたQ(問い)は3つ御座いました。

1)アベノミクス第三の矢を加速するにはどうしたら良いか?

2)日本に新しいベンチャーを沢山増やす為にはどうしたら良いか?

3)IT革命を日本で成功させるにはどんな政策が必要か?

この3つを具体的にということだったと思います。

いつも言っているんですが、ビジネスは和訳をすると、仕事と訳すのではなく、戦(いくさ)です。

インターネットが普及した今、私たちは国際的な戦(いくさ)をしながら競合に対して、先ほど同時多発というお話もありましたけど、競合に対して勝っていかなければならないという環境です。

ところが、日本のベンチャーは戦う土俵が合っていないと私は思っています。

これから具体的な事例を3点あげます。

一番目は法人税の話です。

大前提として、僕は、あるいは僕らはベンチャーですし事業家ですから自分で出来ることは自分でします。しかし自分ではできない事というのを3点あげています。

1つはまず法人税です。先ほど三木谷さんも一番最初にあげてました。

これは、お三方の許可を得ずに勝手に表を作って来たんですが、

これは去年の、楽天と、サイバーと、グリーと、GMOインターネットの税引き前利益です。単位億円です。

三木谷さん880億、藤田君は200億、田中君は400億の利益を出していて、うちは恥ずかしいんですけど、100億の利益が出てます。

そして、払った税金です。一番下のオレンジの所が最終実行税率になります。

この4社で1,600億円も利益を出していて、政府に770億納税したという表です。
皆さん48%と覚えておいてくださいね。

次にこちらはfacebookと、Amazonと、Googleが去年稼いだ利益。
解りやすくする為に、1ドル100円計算にしています。

1ドル100円計算で億円に直して全体で1兆7,650億円で税金が3,610億。

皆さん税率をよく見てください。facebookは45%ですが、Googleさんは15% 、Amazonさんは32%、平均すると20%です。

20%対48%、こういう状況が世界の現実なのです。

単年度でこれだけ違うのですが、これが10年続けたとしたらどうなるのかって話ですよね?

企業は税金を払って残ったお金で配当したり再投資に振り向けるわけです。

だから再投資出来る分っていうのは税率が倍違った場合、年々差が二次曲線的に開いていくって事になります。

これはやはり、戦う土俵が違うという事です。

ベンチャーなので自分でできる事は自分でやりますが、これはやはり政府にやってもらわなきゃならない事なんですよね。

まずこれが一点目です。

日本でビジネスしてもお金が残らないと言うのが今の状況なんです。

2番目。
会計基準の問題です。

じつは会計基準も日本基準と国際会計基準とあります。、これは去年の10月に改正されました。

で、今弊社は国際会計基準について研究と準備をすすめてはおりますが、去年の10月まではずっとこのインターネットレボリューションが続いてる19年間、我々は日本の会計基準でやってた訳です。

これには、のれんの償却っという問題があり、のれんというのは、会社が、M&Aする時に、その会社が持っているバランスシートでいうと右下の純資産と、買った金額の差がのれんになり、数年間でそれを償却しなければいけないのです。

国際会計基準の場合にはのれん償却がない。

一方 日本企業はのれん償却があるので日本企業には出来ないM&Aがあります。

海外企業にはのれん償却が無いのでM&Aがやりやすかったっていう状況がずっとありました。

今後の上場するベンチャーはやはり国際会計基準で海外の企業と戦う土俵を合わせ、上場した方が良いという風に思います。

そして3番目。これは先ほど三木谷さんの話にも出てましたが、教育に様々な問題があります。

これも僕らでは変えられないから、皆が意識を変革して変えて行かなければならない。

先ほど技術の話とか英語の話とかがありましたが、僕が言いたいのはもっと根底のマインドの話です。

先日、日経新聞のシリコンバレーの特派員だった岡田さんがご帰国されて、一緒にお話する時間を頂きました。

岡田さんから聞いたシリコンバレーの中学校の卒業式の話がほんとに忘れられず、刺激的でした。

日本の中学校の卒業式では、校長先生や来賓の方が、ありきたりなお話をしますよね。

みなさんも頑張りなさい、大志を抱きなさい、がんばんなさい、という話をしますよね。

シリコンバレーのスティーブ・ジョブスが一番最初に創業したガレージありますよね、パソコンを組
み立てたガレージ。そこから5分の中学校の校長先生は卒業生に向かって、こう話されたそうです。

人間には二種類しかない、片方は”世界を変える人”、もう片方は”そうで無い人”。君たちは卒業してどっちになるんだ、と。

そういう話をされたそうです。

これはやはり根底から何かが違う感じが凄くしました。僕はやはり日本の教育を根底から全てを変えなければ成らないのでは?という風に思いました。

この3つはやはり我々では変えられない。税金、会計基準、教育。
こういう物を変えていく事がやはり今の日本にとって極めて重要だと思います。

最後におまけです。

さきほど税金の話をしましたが、これは利益の金額です。

すいません、これもご許可頂かず、この様な表を作ってしまったのですが、実はこの4社を合わせて1,600億円の利益です。

そして、facebook、Amazon、Googleで、1兆7,650億円です。

本当にですね、日本の最大の問題点は僕らごときが、言葉はちょっとですが、成功者というような形でここに登壇している事そのものが、日本の問題点だと思いまして…

僕たちも皆さんももっと頑張って、リスク覚悟で起業をし、グローバルなメガベンチャーを作っていかなければならないのではないかなという風に思いました。

以上です。

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