【4000人を在宅勤務にした判断について】

【4000人を在宅勤務にした判断について】

GMOでは2011年より、大地震、大災害、戦争、テロ、疫病の蔓延などの有事に備えて、本社機能の地方移転、在宅勤務体制の構築、N95マスク、ヘルメットなど災害用品の備蓄、そして年に一度の避難&在宅訓練など、いわゆるBCP(事業継続計画)を行って来ました。

今回の新型肺炎の状況を踏まえ、2020年1月25日(土)に災害対策本部を立ち上げ、翌日曜日に在宅勤務を意思決定、即全グループへ発動し4000名のパートナー(従業員)を在宅勤務にしました。

決断した理由は以下5点。

1)人は、新型の呼吸器系ウィルスに感染すると、歴史的に感染者の約10%以上が死亡する。人類が遭遇した最初のパンデミックは100年前のスペイン風邪。その時から人間もウィルスも変わっていない。(※1)

2)25日の感染者数は1975人、死亡者56人。既にMERSの1293人を超え、中国の現状(※2)や日本の入国検疫の状況(※3)を鑑みるとSARS 8096人をも超えるだろう。

3)中国人観光客の訪問人気都市ランキング1位は大阪。2位は東京。弊社オフィスから一歩出ると中国人観光客でごった返し、場所によっては中国国内に居るのと同じような状況。

4)下記の数字から、感染リスクが高い武漢市民だけでも約1100人が国内に。実際には中国全土で患者が発生している。この数字は最低。(※4)

5)人・人感染が確実。既に国内で3例目の患者が見つかる。1人の感染者が他の人に感染させる可能性のある人数は、WHO(世界保健機関)は1.4〜2.5人、英米大学の研究チームの科学論文によると3.6〜4.0人と推定されている。保菌者の2メートル以内に近づくと飛沫感染する可能性。よって、14日以内に必ず日本人が日本国内で感染する。(※5)

です。

通勤やランチで、リスクのある人混みにパートナーを晒したく有りません。また、面接、商談などお客様が来社される場合も同様です。

大切な命を守るため、正しい経営判断は「BCP・在宅勤務の発動」というシンプルな考え方です。

最後に、5)に関しては、僕の杞憂に終わりたいと願っていると同時に、一刻も早く現在の状況が終息し、世界中に笑顔が戻ることを祈っています。またGMOとしてこの状況で社会のために出来ることを考え行動してまいります。

以上です。

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(※1)
・スペイン風邪 5億人感染、5,000万~1億人死亡(致命率10%~20%)、対象世界中
・SARS 8,096人感染、37ヶ国774人死亡(致命率9.6%)、中国・香港
・MERS 1293人感染、458人死亡(致命率35.4%)、中東・韓国
(出典wikipedia)

なお、現段階でWHOは(※5)の通り、3%前後と予想している。

(*2)
武漢の病院は患者であふれ返り、廊下に死体が布を掛けられ放置されている状況や、医師や看護師が惨状を訴え泣き叫ぶVIDEOがソーシャルにアップされてます(次々に中国政府に削除されてますが)このような状況で正確な数字が把握出来ているとは到底思えない。

(※3)
日本の入国検疫は、原則自己申告制で、体温をサーモグラフィー.で確認する、チラシを配る程度の対応。新型ウィルスは熱が出るとも限らず、保菌者が素通りする(出来る)可能性が極めて大きい。

(※4)
中国人観光客は
・月間約60万人、一日約2万人
・平均滞在日数は約7日 国内滞在数14万人(春節でもっと多いはず)
・中国人口1.4億人、武漢の人口1100万人 全体の0.78%
・14万人×0.78%=1100人

(※5)
WHOが“致死率3%程度” 専門家「今後 注意が必要」
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200124/k10012257631000.html
イギリスのランカスター大学とグラスゴー大学、アメリカのフロリダ大学の科学論文
https://drive.google.com/file/d/1fz7EwlAJjrZs708YGPym1Xj_3PmysukL/view

(写真は、1月28日付け日経産業新聞1面)