【掲載記事メモ】株式新聞20090618

【掲載記事メモ】

GMOインターネット・熊谷正寿会長兼社長=圧倒的技術力が武器、ネット産業の拡大期はこれから
2009年 6月18日(木) 8時21分

http://charge.biz.yahoo.co.jp/vip/news/kab/090618/090618_mbiz015.html

 GMOインターネット <9449> の株価が下値を切り上げている。日本のインターネット産業を支えるウェブインフラ企業として圧倒的な地位を築くとともに、金融事業からの早期撤退で過去の混乱とも完全に決別。その実力を本格的に評価する局面が近づいている。熊谷正寿代表取締役会長兼社長に足元の状況と今後の見通しを聞いた。

 ――今12月期第1四半期(1-3月)の業績は2ケタ増収益となった。利益面の進ちょく率の高さが目立つ。
 「第1四半期はセキュリティー事業の黒字転換とSEM(検索エンジンマーケティング)の好調にけん引され、売上高、利益とも計画を上回る数字となった。景気悪化で在宅率が高まり、ネットの利用率が上昇。消費の巣ごもり化も追い風となっている。今までで一番の手応えを感じた四半期だった」

 ――株式市場ではGMOが高いシェアを握るウェブインフラ事業の将来性に注目している。
 「さまざまなサービスを通じてコンテンツやインターネットサイト、Eコマース(電子商取引)などを増やす“お手伝い”をし、日本企業の『インターネット部』のような存在を目指している。社会的な意義が大きく、将来性も高いビジネスだ。インフラはどの業界でも目立たない裏方だが、移ろいやすいネット産業においては安定的に高成長していく有力分野だ。当社は国内最強の技術力を武器に着実にシェアを伸ばしていく」

 ――セキュリティー事業とメディア事業はどうか。
 「セキュリティー事業は唯一、世界展開を行っている分野。技術力があり、参入障壁も高いビジネスだ。収益もようやく黒字転換し、今後もシェアの高まりとともに収益への寄与度を高めていくだろう。一方のメディア事業は巨大なサイトを持たないが、合算すると国内5位の規模。意図して大きなメディアを持っていないわけではないが、飽きやすいユーザーが多いだけに、足元では優位性につながっている」

 ――08年12月期に復配を果たした。今後の展望は。
 「金融事業の失敗により多額の損失を計上し、株主にも心配をかけてしまった。金融事業の持つパワーは大きく、また失敗による痛手も大きかったが、撤退は正しい選択だった。固執していたらグループの屋台骨が揺らぐ可能性もあったからだ。『立て直しの1年』と位置付けていた08年に復配を実現できたことで、今期は良い意味で余裕を持ってビジネスを行えている。インターネット産業は、1日に置き換えれば、まだ早朝。これから本格的な拡大期を迎える。当社の活躍する余地は非常に大きいと考えている」

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提供:モーニングスター社